論理1
答5 社会が好きな児童は算数が嫌いである。

解法1

● 算数の好きな児童は、国語が嫌いである。
→「算数が好きな児童」は「国語が嫌いな児童」に含まれる。
● 理科が嫌いな児童は、国語が好きである。
→「理科が嫌いな児童」は「国語が好きな児童」に含まれる。
● 理科が好きな児童は、社会が嫌いである。
→「理科が好きな児童」は「社会が嫌いな児童」に含まれる。

みんながいる部屋に仕切りを入れて、各教科について、その教科が好きな児童と嫌いな児童を分ける。
○→ は「好きな児童」    ×→ は「嫌いな児童」
答 社会が好きな児童は算数が嫌いである。

解法2

このような問題は対偶(たいぐう)と呼ばれる論証の重要な概念を使うとわかりやすい。
対偶の考え方は図では解きにくい問題にも応用できる利点があります。
将来、そのような問題を出題します。

まず、論証の基本を解説します。
「サルならば動物である」は正しい命題です。サルは動物に含まれるからです。
このようなとき、サルと動物の集合関係をベン図を使って示せば、下図のように
動物にサルが含まれた図になります。
この関係は「動物でないならサルでない」とも表現できます。
動物でない部分(イ図の赤斜線部)がサルでない部分(イ図の青斜線部)に含まれるからです。
つまり、「サルならば動物である」ということと「動物でないならサルでない」ということは
同じベン図になり、片方が真であれば、もう片方も真である。

 青斜線部動物赤斜線部サル  青斜線部サルでないもの赤斜線部動物でないもの

※下記の説明では、「好き」の否定が「嫌い」であるとして説明しています。
実際には「好き」の否定は好きでも嫌いでもない場合も含まれますが、
「好き」か「嫌い」かのどちらかしかないものとします。


                           
解法3

ベン図による解法
対偶については上の解説をご覧下さい。

● 算数の好きな児童は、国語が嫌いである。
● 理科が嫌いな児童は、国語が好きである。
  →理科が嫌いな児童は国語が好きな児童たちに含まれる。
● 理科が好きな児童は、社会が嫌いである。
  →社会が好きな児童は理科が嫌い。(対偶)
答 社会が好きな児童は算数が嫌いである。

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