山火事とヘリコプター       仙人      
山火事が発生したときに,ある新聞社の
カメラマンが,編集長に写真を撮ってく
るように命ぜられた,「飛行場にヘリコ
プターを用意しておいたから,行って
そのまま乗るだけでよい。迫力のある
良い写真を頼む」と言われた。
そこではりきったカメラマンは,空港へ
すっ飛んで行き,止まっていたヘリコプ
ターに飛び乗り,「すぐ出発」と告げた。
すると,操縦士は自信なさそうに,オド
オドと発進させた。

カメラ「じゃあ,あの山火事の方へ行っ
てー」
操縦士「はい」...オドオド
カメラ「それじゃ,右に旋回」
操縦士「はい」...オドオド
カメラ「ダメだよ。もっと近づかないと...。」
操縦士「だって,恐いんです。こんな
はずじゃあなかった。」
カメラ「何言っているんだい。きみ,
いいかい。僕はカメラマンなんだよ。迫力
のある写真を撮らないといけないんだ。」
操縦士「すると、あなたは教官ではないん
ですね?」
カメラ「・・・」 オドオド